「ひきだし」第17回 私の失敗談

 今日は、私の失敗談をお話しします。

 今から17年か18年前に、ある生徒に「がんばれ!」と声をかけたところ、「先生。私はがんばっています。」「これ以上どう頑張ればいいのか教えてください?」と言われたことがありました。

 私は『生徒を励まそう』としたつもりだったのですが、逆に生徒を傷つけてしまうことになりました。本当に、生徒のことを知ろうとしていたのか?生徒が興味あることや学校生活のこと、必死に勉強していることを受け止めていたのだろうか・・・?

 それからしばらく、気まずい関係になりました。
 猛省です。
 私は仕事柄、自分の子どもたちが休みの日が忙しい仕事です。ですから我が子の子育てについては、妻まかせ。朝から晩まで、家事、育児に追われ、そのうえ仕事もし、嫁姑の戦いもあり、くたくたになっている妻に「もっとがんばれよ」と言っていたら今の生活は、なかったかもしれません。(夫婦喧嘩はしましたけれど・・・)

 「がんばれ!」という言葉は、相手によっては「今がんばっていない」と、相手を否定する言葉になることに気づいていなかった(考えていなかった、横柄な態度でした)。

 その生徒に謝りました。
 「あの時、よくがんばっているね!」と声をかけることが必要だったことを素直に話しました。「それを教えてくれて、ありがとう」とお礼を言いました。

 「がんばれ」という言葉は、相手を選びますが、「がんばっているね!」という言葉は、言ってはいけない人はほとんどいない。それからは、「がんばっているね!」という言葉を使うようになりました。

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