「ひきだし」第22回  『存在への自信』『能力への自信』

 今回は、前回の続きです。
 『存在への自信』『能力への自信』、どちらの自信が我が子の土台になるか?の考えを進めてみます。

 結論から言うと『存在の自信』=『自己肯定感』です。ですので「無価値観」ではないということです。自分自身の価値を肯定しているわけですから、例え何かに失敗しても、それだけで自分の存在価値がすべてなくなったとは思いません。だから、再度立ち向かうことができます。

 今回の失敗に「疑い」を持っても、別の機会に、別の分野でなんとかできるというプラスの思いに変化していくのが、自己肯定感が高い子どもたちです。

 しかし、自己肯定感が低いと、今回の失敗で、自分は何をやってもダメなんだ!ひどいと、自分はやっぱり存在価値がないんだと、マイナスの映像を自分自身で映し出し、そこに不安や悩み、焦りを増幅していくことになってしまいます。

 『能力への自信』は、うまくなりたいという自らの努力の結果で身につけることができます。けれども、いつもうまくいくとは限りません。失うということもあります。試合で負けたり、テストで思うような結果を出せなかったり・・・。

 このときに、『自己肯定感』が低かったらどうなるでしょうか?

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「ひきだし」第21「子どもに自信をつけさせるには?」

 今回は、「子どもに自信をつけさせるには?」について進めていきます。

 まずは、自信の定義と本質について調べたことを書きます。
 自信の定義:「信じる」ということは、そもそも選択の前に「疑い」がなければ生じませ
ん。根拠があれば、そもそも「信じる」ということが成立しないのです。

 自信の本質:「信じる」ということは、根拠から推して勝てない公算が同等以上に大きい
      (いわば疑いがある)場合に、それでも戦いに臨むような時に生じる概念です。

ということが分かりました。自分なりに整理すると、「疑い」があれば心が乱れ、脳が勝手にマイナスの思いをどんどん膨らませ、それを映像化して見ている自分がいる。そこに不安や悩み、焦りを自分自身がさらに増幅していることに気がつかないということ。でも、根拠があれば安心して臨む(挑戦できる)ということになる。

 次に調べたのは、自信には「2段階の自信」があるということです。

 第1段階の自信は、『存在の自信』だそうです。これは、親や周囲の人が自分の存在を喜んでくれることから育まれる気持ち!それは、自分はここにいていいんだ、ありのままで、存在価値があり、自分はいらない人間なんかじゃないんだという気持ちです。

ここに先ほどの「疑い」があれば我が子はどうなるでしょうか?

 第2段階の自信は、『能力への自信』だそうです。これは、勉強ができる、スポーツができる、お手伝いなどができるという、自分の能力への自信です。周囲の人から、認められたリ、ほめられたりすることによって、育まれます。

自分の能力に根拠があれば、「疑い」を持ちません。結果、練習で培った技術を平常心で出すことができることにつながるのだと感じました。

 ここで、どちらの自信が我が子の土台になるか? 
これについては、次回でお話ししたいと思います。

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「ひきだし」第20回 特別編③/3 大人の接し方で、目の前の子どもがどう思うか(感じるか)

 今回は、特別編の完結です。

 大人の接し方で、目の前の子どもがどう思うか(感じるか)です。

 例えば、幼稚園で友だちとケンカして、友だちを泣かしたことを先生に伝えられた時の親(自分)の対応を想像してみてください。

もし仮に、一方的に攻めるだけなら子どもは『自分はこの家にはいらない人間なんだ!』と思う可能性が大きいです。また、子どもを叱りはしますが、「なぜ、そんなことをしたんだ」と理由を聞かれたら、子どもは『自分の気持ちも受け入れてくれるんだ』と思うのではないでしょうか。

 自分の子どもが『なぜ?そんなことをしたのか』ということを知りたいと思い、聞いてみるというがあれば、子どもに安心感が生まれ、そこからまた一つ「愛されている」という思いが芽吹き、自己肯定感が育まれる土壌ができると思います。

頭ごなしに叱り、突き放されると子どもの心はどうなるでしょうか?

 今の子どもたちは、「自分のいいところも悪いところも、みんな受け入れられ、愛されている」と思えない子どもが増えているので、不安(負のエネルギー)が増幅していると思います。その結果が、日本の高校生の72.5%が「自分はダメな人間だと思うことがある」という回答(悲鳴)が大人へのサインではないでしょうか。

 なぜ?このようになっているのかの本質を考えることを大人の私たちが始めなければ、今の子どもたちが、2045年問題をクリアして生き抜いていく力強い子どもに変身できないのではないでしょうか。

 3週に渡り、訪問していただきましてありがとうございます。感謝いたします。

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「ひきだし」第19回特別編②/3 続!「自己肯定感」について

 今回は「自己肯定感」についての続きです。

 前回「ひきだし」に訪問していただいた方は、「自己肯定感」の低さの要因を考え、自分の周りも見回していただいたのではないでしょうか。

 「ひきだし」の第1回から第14回までに「自己肯定感」を育むために必要なことを綴ってきました。親の「かかわり方」で大きく左右されますし、子どもを取り巻く環境(地域の大人のかかわり方)にも問題があると感じます。

俯瞰すると、今の日本社会で、親や地域の大人に負のエネルギーが溜まり増幅している。その影響を「一番弱い子ども」が受けるために「自己肯定感」を下げているのではないかと感じています。

 小さいときから蓄積の結果から、72.5%の日本の高校生が「自分はダメな人間だと思うことがある」という意識になった。それまで、いろんなサインを出していたけれど気づいてくれる大人がいなかった。(気づいても、声をかけることができない環境が今の社会ではないでしょうか)

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「ひきだし」第18回特別編①/3 「自己肯定感」について

 今回は、「自己肯定感」について 再度、データを交えながら考えます。

 先週、仕事帰りに大人の隠れ家(マイカーのこと!)でラジオを聞いていたら「無価値観」についての話が流れてきました。「無価値観」とは自分自身に価値を見いだせない。という負のエネルギーに包まれた状態です。『この割合が多くなってきた・・・!』とくに新型コロナの影響で、職を失ったり、仕事もリモートになったり、大学の授業もオンデマンドで一人の時間が多くなってきたことも要因の一つかもしれません。

 けれど「無価値観」(=「自己肯定感」の低さ)は、今に始まったことなのか?と思い、調べてみました。資料は、国立青少年教育振興機構(平成27年8月のデータ)より日本の高校生と米国、中国、韓国を比較したものです。

 質問内容は「自分はダメな人間だと思うことがある」です。これに対して、『とてもそう思う』『まあそう思う』と回答した割合は、米中韓を大きく上回っていました。

 韓国35.2%、米国45.1%、中国56.4%に対し、日本の高校生はなんと72.5%です。国民性や文化の違いはあると思いますが、なぜ周りの大人は、地域社会はここまで放っておいたのでしょうか?

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